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2006年 05月 17日
なんで様々なことが一度に起こり、そして一度に終わるのだろう。髪を切り、ネクタイを締め、就活しかやることのなくなったキャンパスには、何の魅力も感じなかった。 音楽を、ROCKを、甲斐バンドを聴くことでいつも思っていたことは、“キチンと、生きよう!”ということだった。「荒馬のように」の中の一部に、同じ境遇の時代を見出していた。そして、 同化していた。腰まで泥につかり、泥まみれになりながらも、高く駆けあがるんだと・・・。 しかし、キツイ壁にいくつもぶつかり、思い描いていた未来への夢が大きく狂った時、立ち向かう力がなかった。全てを投げ出したくなった。どうにでもなれ、と思った。どこにいて、何をしようが、同じに思えた。ギターを弾く気になんかならない。夢の砦であった筈の、自室に帰るのもイヤだった。いろんな思い出の詰まったこの部屋から、この街から、スグにでも離れたかった。キチンと生きるって、何てシンドイんだ。遠くへ行きたい、ずっとそう思っていた。 そんな、ある日・・・。 駅前のパン屋で夕食用のサンドイッチを買って、アパートの前まできた時、“プッ、プッ”と クラクションの音がする。気にすることもなく行き過ぎようとすると、もう一度“プッ、プッ”。 そして、名前を呼ぶ声が・・・。Tだった。思いもよらぬ、再会だった。 何から話そうかと部屋に招き入れ、サンドイッチを分けようとした時、スッと、もう一人女性が入ってきた。紹介もそこそこに、「結婚することになった」と言う。そして「披露宴で、オリジナル・バンドで、演奏したい」と。既に、他のメンバーには話しを付けてきたという。Tは結婚することにより、夢を封印し、キチンと生きようとしていた。“オリジナル・バンドの解散”、これこそが、狂い出した夢の序章だったかもしれない。夢への決着・・・。全曲オリジナルでヤルことになったのは、Tだけでなく、全メンバーの意地だったのだろう。 Tが選んだ式場は、思い出深い地元の青年館だった。その日は雨となったが、「雨降って地固まる、って言うだろ!」と、Tは前向きだった。BGMを任され、楽器類の他何枚かのレコードを持ち込んだ。入場曲には、”もし、当日が雨なら”と思っていた「観覧車82」を、迷わず使った。弾むようなイントロから続く歌詞に、場内は沸いた。Tは借り物の、魔術師が着るような衣裳で入場してきた。そして、この日のメイン・イベントとなる演奏は、縁者を前にした祝宴という特別な環境だったことを割り引いても余りあるほど、最高に素晴らしいものだったことは、言うまでもない。 宴は盛大に終わった。皆が、それぞれの“別の道”を、今度は納得しながら歩き出した。 Tは、やがて生まれた子供に、“信和”と名付けた。
by soudo335
| 2006-05-17 21:16
| 虜ー私的「甲斐バンド」
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Comments(4)
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soudo335 at 2006-05-17 21:23
弱く、歯痒い頃の話です。当初想定していたものより随分長くなりましたが、量的には過半数を超え、心情的には折り返しとなる「前半」の終了です。この後、またも情けない時代があり、本当に情けない・・・(恥)
一部のご質問には、ノーコメントとなります。ご理解ください。
そうですね、この時期には皆さんそれぞれのドラマがありますよね!
僕の周りにも居ました、学校を退学してプロを目指して上京する奴、 就職したが3ヶ月持たず、やはりLIVE HOUSEへ舞い戻る奴、 きっちりと潔くケジメを付けてサラリーマン1年生をする奴、 僕の様に8年大学に残りバンド活動を堪能し、親不孝をする奴! いや~しかし いい思い出ですよ! 今は あ~なんか 懐かしくさせて頂けました、ありがとうございました。 おやすみなさい。
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のり
at 2006-05-18 09:41
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髪を切ってネクタイを締める。
青春の終わりって、男性にとってはわかりやすいですよね。決別感があるっていうか。 女性はあんまり変わらないですからねえ。 こうやって書いてると、「自分はこの時こんな風に思っていたのか」って気付くことがありません?思ってもみない事が蘇るというか。 私はいっぱいありました^^ 後ろの方は、まだ変わらず紅顔の美少年ですねww 惣どさんは...あ~~ちょっと太ったか?^^;
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惣ど
at 2006-05-23 17:39
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靖夜マスター殿、まいど毎度です!そうですか、8年も!それは凄い!「なあ、 靖夜先輩って、知ってる?」” 伝説の男”ですね!(笑)
のり姫、ありがとう!そうだね。振り返ると、後から気付くことが多いね。結局、自分でそのように選んできたこともわかるし。その時は思いもしなかったけど。先に気付けばいいのにね。不思議です。
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